早いもので、今年度の節目もあとわずか。
「来し方行く末」に思いを馳せるにはもっともふさわしい季節といえるかもしれません。
さて、今日の6時間目、小講堂では女子中学1・2年生合同で、一方男子中学1年生は剣道場にて、恒例の《今、私の思うこと》全体発表会が行われました。
この行事は、決して、発表の優劣を競い合うものではなく、あくまで、多くの人の考え方や多様な価値観に触れる場として続けられてきました。
さて今回も、どんな「私」の、どれほどまでの「思い」の丈が語られたのでしょうか。
まずは、レディファーストということで、女子中学1・2年生の会場にお邪魔しました。
大切なこと T.I さん(1-3)
…ホームからの転落事故に遭遇したときのこと。私は、凍り付いたようにその時何もできなかった。怖さ、緊張、・・・あまりに突然の出来事ゆえに身体が動かなくなってしまった。しかし、次の瞬間、とっさにある男子学生が救助の手をさしのべたのだった。小学校時代の先生の言葉がよみがえる。「目立つ存在でなくともよい。困った人を助ける人となれ」。この時の痛烈なまでの後悔の気持ちが、逆に今の私を支えている。この経験を通じて、私は、信頼される人間となれるようにしたいと強く思った。
正義のヒーロー M.A さん(1-2)
…考えてみれば、ヒーロー不在の世界こそ平和と言えるのではなかろうか。平和の反対は戦争。にもかかわらず、平和のために戦争をするのだという人がいる。これは明らかに矛盾する。人間が戦争する真の理由は、人間そのものが意地っ張りで弱い存在であるからだと思う。日本は、世界でも唯一の被爆国。ゆえに、平和を伝えることのできる唯一の国でもある。つくづくヒーローの出現の必要性がない地球であればと願う。
「食卓のお肉ができるまで」 M.H さん(2-2)
…谷川俊太郎の詩にこんな一節がある。「生きているということ いま生きているということ それはのどがかわくということ」。あるとき滑稽な自分の存在に気がついた。「肉を食べながら、戦場の兵士の死を悼んでいる」自分。だからといって、肉を食べなければいいという問題では決してない。また、人間とそうした他の生き物との正しい共存の在り方についても確かなことはまだわからない。ただ少なくとも言えることは、「粗末にされる命」だけは極力減らすようにしなければならない、ということ。
今の記憶 A.K さん(2-3)
…人の中に潜む見えざる心の危機について考える。どうやらそれは、自分自身でも抑制することの難しい欲望や感情そのものであるようだ。昨今世の中を騒がせた凶悪犯罪の数々。その加害者たちに共通するものはなんなのか。一つには、他者との関わり、そしてその上で芽生えるはずの思いやりといったものが欠落しているためなのではなかろうか。他者を愛するためには自分自身を愛せなくてはならない。自分を愛するためには自分が十分に愛された経験を必要とする。今、この時を「愛された記憶」としていけたなら・・・。
このあとの・・・
日本の心の故郷 K.T さん(1-1)
「反抗期」と宝物と T.K さん(2-1)
については、会場を移動してしまったため聴くことができませんでした。
申し訳ありません。
ということで、続いて男子中学1年生の会場へ急ぐと、
なにやら、「いいにおい」があたりに漂っていました。(笑)
焼き肉の上手な食べ方 Y.K 君(1-5)
…えー、このタイミングで裏返して、…次にタレを…
要するに、「焼き肉」から学ぶことは、「素材本来の力をいかに生かすことができるか」ということ。
英語を勉強すること K.K 君(1-4)
…これまでは、英語を勉強することの目的は、テストで良い点をとることだけになっていた。あるとき、家に外国の方が来られた。しかし、その時きちんとしたやりとりができなかったことは苦い体験となった。自分は海外での生活経験をもつが、たしかに伝えたい気持ちがあれば、なんとか相手には通じるものかもしれない。しかし、…。現在、ラグビー部に所属している。ラグビーはとてもコミュニケーションが大切なスポーツだ。このことは、決してスポーツに限ったことではないはずだ。
以下の3名の発表については、
聴くことができませんでした。
申し訳ありません。
サッカー選手について R.S 君(1-3)
今、私の悩むこと Y.H 君(1-1)
人に親切にすること K.I 君(1-2)
両会場とも、
発表者のみならず、
司会進行や、題字を書いてくれたりしたみなさん。
おかげさまで、いい発表会となりました。
ありがとうございました。