天候の崩れもなく、約1万人もの来校者に恵まれ盛況のうちに無事幕を下ろすことができました。
昨日にも増して今日は日曜日ということもあって、家族連れや小さいお子様の姿も多く見受けられました。
細かいところでは、何かと行き届かない点もあったかと思いますが、至るところで歓声と笑顔が溢れた実りの秋の祭典となりました。
この久我山祭実施にあたり、有形無形、さまざまにお力を賜りましたみなさま、さらにわざわざ足をお運びくださいました皆さま、誠にありがとうございました。
真、信、芯、進、・・・新・・・
みなさんは、この2日間の久我山キャンパスにてどんな「SHIN」を発見なさったのでしょうか?
午前中、体育館からは心地よい琴の音色が。
尺八の師範にもご協力いただいての箏曲部の発表は、高校2年生が「荒城の月幻想」、高校3年生が「よさこいスケルツォ」。
そのとき、ここだけは、ほかとは別の時間が流れていました。
余韻に浸りつつ、外に出ると・・・
「1年次は柔道、2年で剣道、3年からはどちらかを選択するんですよ」
青いハッピを着た実行委員が校内ツアーをしているところでした。
こちらは、本館最上階の高校1年生男子のクラス展示コーナー。
なかでも人気を博していたのが、クイズの館と寸劇。ともに体を張って休みなしの頑張りを見せていました。
その甲斐あってか、入場者数はうなぎ上りの「本日すでに1000名達成!」(正午時点:主催者発表 笑)との張り紙が。
プラネタリウムに誘われて地学部に入ってみると、暗闇の中にいたのは、あのティラノザウルス!
大きく口を開けて白亜紀から登場です。そのリアルさに感心です。
次は、「中に勝海舟がいます!」の張り紙にそれではぜひご挨拶をと訪問した考古学部。
いらっしゃいました。ずいぶんと優男の風情をして受付係など率先して担当なさっていらっしゃいました。(笑)
しかも、室内には往年のビートルズのメロディがBGMで流れていたり、考古学も新しい展開を見せているようです。
「王手!」といった派手なやりとりは実際の対局の場には無縁のようです。
囲碁将棋部のコーナーでは、すでに何組かが盤に向かっていましたが、どこも実にしずかなたたかいぶりでした。
部員が、小学生の挑戦を受けているのもまた、ほほえましいシーンでした。
ジーーーー。
「ハイ、そこで右のレバーを下へ、左を上へ」
物理部のお手製ロボットで卓球ボールを運ぶコーナーは小さい子らに大人気でした。
「知らなかったなあ、そうなのか!」
メダカが海水でも生存できることを立証してみせた生物部。
仕切りの反対側の甲虫コーナーでは貴重なカブトのヘラクレスに少年らの目は輝きっぱなしでした。
ここらで、ちょっと一息。
同窓会組織である「久我山会」のカフェ。店員さんも2人の女子部卒業生がつとめていました。
あらためて、中学1年生の展示場に足を運ぶと、高遠にて手作りしたクラフト作品が並んでいました。
学園祭も静と動の両面を併せ持っています。
コンクールで準優勝に輝いた実績をもつ華道部の展示は、それぞれの個性的な作品が静かに躍動していました。
ここ鉄道研究部の模型にひとたびはまったらしばらくこの部屋からは出てこられなくなるでしょう。
現に小さなお子さんが、何度も真剣なまなざしで操縦していました。また先頭車両につけられた小型カメラが映し出した映像がリアルにモニターに映し出されていたのもすばらしい工夫でした。
なにやら奇抜な共同作品から、プロ顔負けの可能性を予感させる絵画などの力作まで、美術部のコーナーはバリエーションに富んだ内容でした。
中学生らが今の思いをつづる五七五。俳句もあれば川柳もあり。家族がテーマである作品が多かったようです。
美術の優秀作品が並ぶコーナー。
自分を映し出す鏡を見出した人たちの力作といえましょうか。
こうした、階段やその他の何気なく通り過ぎてしまう細かなところにも苦労のあとがうかがわれました。
ここに取り上げることのできなかった展示やイベントは数知れず。
受付やスリッパの受け渡しなど、そうした地味な仕事をしっかりこなしてくれたもの、表にほとんど出ることなく調理場でその任にあたった人、こうした陰の存在があってこそ、表舞台のさまざまなパフォーマンスが無上の歓声と笑顔に包まれたのでありましょう。
第64回久我山祭。
天候に恵まれたそのエンディングを待っていたかのように、
ポツリポツリと秋雨が片付けに舞い上がる埃を静めてくれていました。
あらためて、ご来校の皆さま、
お騒がせしたご近所の皆さま、
ご協力まことにありがとうございました。