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キャッチボール.

投稿日2012/3/12

放課後のグランドからなにやら楽しげな声が聞こえてくる。
試験中ゆえ部活動はないはずだが…。
 
どうやら若手の先生方が採点の合間にキャッチボールを始めたらしい。
しかし、それにしてもボールが繋がらない。輪になって時計回りに投げ合っているのだがなかなか一周しないのだ。これでは、およそキャッチボールとは言えまい。ポロポロ落としてばかりのドロップボールか、後ろに逸らしてその行方を見失うに至ってはロストボールと呼ぶべきか…。(笑)
 
話変わって今日、下校路の誘導に久我山駅近くの商店街に立った時のこと。
しばらくすると、目の前のお店からご主人のおじいちゃんが出てこられた。
 
「いつも、ごくろうさまですな・・・それにしても今日はいい天気・・・
先生、あなたの顔色もよさそうで・・・なによりだあ。」 
好々爺の表情はどこまでも穏やかでこの日の空のようだ。
 
「あ、ありがとうございます!」
 
「・・・あの頃は、佐々木先生(名誉校長 故佐々木周二先生)も今のあなたと同じように元気で若かったなあ・・・」
遠くを見る目をしてこうつぶやかれる。
 
いったい、「あの頃」とはいつのころなのだろう。
 
「さようなら!」 
「サヨナラ!!」
そんな私たちの横を今の生徒らが通り過ぎていく。
 
街と学校とそして生徒たち、そうした『久我山』のすべての歴史をずっと見守りつづけてこられたご主人。
聞けば、昭和2年生まれという。
このあともしばらく、親子ほどに開きのあるご主人と私とのやりとりはつづく。 
 
「それじゃ、がんばります!」
「うんうん、がんばってくだされ・・・」
 
ふと、父とキャッチボールした幼い日のことを思い出した。

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