6時間目に行われた中学の「生徒総会」。
ひととおり生徒会費の決算・予算の審議が行われた後、その質疑応答の時間を利用して、2年前に大統領が来訪されたキリバス共和国の抱える問題を扱ったDVDが再びモニターに映し出されました。
※キリバス共和国に関連する過去の記事
□ 大統領 来校
□ 大統領からの手紙
□ 中学3年生のエッセイ
洋上に浮かぶ海抜2mの島国、キリバス共和国。
このまま推移するならば、刻々とすすむ海面上昇により、50年後には地球上からこの国が消滅してしまうといわれています。
「(国を失うということは) 故郷とアイデンティティを失うことです」
涙を流してコメントする現地の学生の姿があらためて印象的でした。
故郷とアイデンティティを失うこと・・・
その瞬間、このたびの大震災を思わずにはいられませんでした。
一夜にして地震とそれに伴う津波によって、その全てが呑み込まれたいくつもの「故郷」。
その高さは2mを優に超える10数mにまで及んだといわれています。
1896年 明治の三陸大津波。
それからわずかに30数年後の
1933年 昭和の三陸大津波。
そして・・・
2011年 3.11。
100年も満たぬうちに繰り返される自然災害、「大津波」。
その苦い経験を次に生かすべく警鐘を促す「石碑」が建てられていたといいます。
しかし、このたびはその「碑」の力も及ばず、無念にも歴史は繰り返されてしまったのでした。
わたくしたちは、過去に学ぶことで、未来につないでいかねばなりません。
振り返ることは決して退行ではなく、むしろ前進する推進力と生きる知恵を授けてくれます。
「故郷」・・・
それは「わたし」を生み育んでくれた
父なる、そして
母なる大地でもあるのです。
決して失うようなことがあってはなりません。