◆ 聞く
…… 高校2年《合格体験談》 6時限 小講堂 他
今まさに大学受験シーズン真っ只中。
となれば、実質的な最高学年は現在の高校二年生ということになります。
そんな二年生を対象にして、例年この時期に、
進路指導の一環として直接「先輩の声」を聞く機会を設けています。
《合格体験談》を聞く会
その名に「合格体験」とありますが、
なかには、第一志望を取り逃した苦い経験や
浪人してみてわかった現役時代のあり方についてなど
必ずしも順風満帆ではなかった貴重な「声」も含まれています。
さて、今年も「かわいい」後輩諸君のために
9名の現役大学生が集まってくれました。
在校生は、国公立・私立、文科・理科、さらに医学など
自分の志望区分に沿って各会場に分かれ、
熱心にメモを取るなどして
「やさいい」先輩のアドバイスに聞き入っていました。
そのうち、「国公立文系」・「国公立理系」および「医学系」の
会場を巡ってみました。
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□ W.M 君 (一橋大学 経済学部)
・ ちょうどみなさんと同じ「高校2年」の時にこのままではまずいと思い、一念発起して本格的に始動しました。
・ よく「現役は2月に入ってから伸びる」と言われますが、確かにその通りだと実感しました。直前まであきらめないことが大切です。
・ 「英語」と「国語」は、文章の意味内容を探るという共通点から相乗効果でともに伸びを示します。
・ 「英作文」の頼みの綱は、やはり「語法」のマスターでしょう。
・ 社会(日本史)は凡ミスの嵐だったが、教科書や資料集を隅から隅までよく読むことが大切です。
□ M.K さん (東京学芸大学 教育学部)
・ オープンキャンパスなどを利用して実際に足を運びモチベーションを高めるとよいでしょう。
・ 私の場合、秋口とセンター試験直前に苦しい(スランプ)時期がきました。しかし、絶対に自分は負けないという信念を持ち続けて乗り切りました。
・ 厳しい言い方になりますが、「受験は結果」です。どんなにそれまで努力を重ねてきても、「結果」を出さなければ遊んでいた人と同じことになってしまう世界なのです。
・ なにはともあれ限界まで頑張ることです。人間、本当に限界まで行き着くと身体が反応して変調をきたしますからそれとわかるものです。
・ とにかく大学生活は楽しいですよ。がんばってください!
□ K.Y 君 (東京工業大学 第二類)
・ たとえば、計算ミスをしてもくよくよせずに、それがあたりまえと思ったとき、その分問題演習をより積むことができるじゃないかと発想の転換を図ることができました。
・ なんだかんだいっても、最終的に勉強は自分にあったやり方を自分自身で見つけ、自ら進んでやるようにしないと本物にはなりません。
・ 何か原理原則を自分自身で発見出来た時のよろこびは何にも代え難い勉強の醍醐味といえましょう。
・・・・・最後に「医学部」志望の会場へ行ってみると
ちょうど、質疑応答がおこなわれている最中でした・・・・・
□ A.I さん (岩手大学 医学部)
Q 受験勉強で最も大切なことは?
A やはり徹底的に予習・復習をすることでしょう。
Q 医学部ともなると、塾や予備校の存在が必要かと?
A 私の場合、浪人したので予備校に通いましたが、それも今思えば現役のときに予習・復習を怠っていた報いなのです。そこで今冷静に考えてみるに、現役で予備校に通った場合、双方の学習に対する予習・復習を完璧にやり遂げることは実質的に無理だと思います。よって、現役の時からしっかり学校の勉強の予習・復習に力を注げば問題はないと確信しています。
Q 予備校と学校とのちがいは?
A たしかに予備校の先生方は、受験のプロではあります。でも受験生側からの積極的なアプローチがなければ放置されてしまいます。つまり、予備校は完全に受身な学習態度に陥る危険性があるのです。それに対して学校では添削指導など先生の側から親身に面倒をみてもらえます。
Q 私大(医)一本に的をしぼったとき、センター試験は不要となりますが・・・
A たしかに入試の作戦上からいうと、受験科目以外の勉強をすることは一見無駄のように思われますが、センター試験の問題の性質からいっても自分の総合的な基礎学力をはかる上で有効だと思います。
Q 夜食は何がいいですか? (一同 笑)
A ふとりますよ。(笑) あえていうなら、お好きなものをどうぞ、というところでしょうか。でも、負担の少ないお茶漬けなんかはおすすめです。
こうして各会場にて拾い集めた「アドバイス」を総じて見渡してみるに、
みな異口同音に「目前の学校の勉強を大切にすること」がいかに重要かを訴えています。
その上で、具体的な方法論においては、
あくまで独自のものを自ら見出し、確実に実践に移しているのです。
「学問に王道なし」この警句に次ぐべき言葉をこのたびの卒業生から学ぶならば・・・
「・・・その道は我にあり」
といったところでしょうか。