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11/9 女子特別講座 高1《能楽:能の装束をコーディネイトしてみよう》.

投稿日2010/11/10

高校1年生を対象とした《能楽》教室も、4回目となります。これまでは、その起源や歴史などについての座学が中心でした。
 
今回からは、いよいよ実際に体験メニューへと移ります。
まずは、「能の装束」から。
とはいっても、その命ともいうべき「面(おもて)」をはじめ、着物そのものや「かずら帯」、「扇」といった小物類まで、能装束はいずれもふつうならまず直接触れることなどできない代物ばかりです。
しかし、ありがたいことに、ここでも幾度となくご紹介してきた、卒業生である能楽師高橋忍さんのおかげで、そうした貴重な品々を実際に手にとったり身体にあててみたりする稀有な体験を積むことができました。
本日は、その高橋さんと着付けのモデル役として「能楽界きってのイケメン」(高橋)とされる、山井綱雄先生のお二人が来校され終始なごやかな雰囲気のうちに進められました。
 
  第4回 高校一年《能楽教室》
  「能楽:能の装束をコーディネイトしてみよう」
  講師:金春流能楽師 高橋 忍先生  山井 綱雄先生
  11月9日(火) 13:00-15:00 女子錬成館2階和室
 
ところで、このたびの能装束をテーマとした講義の題目には、女子対象らしく『羽衣』が採られました。
秀麗なる富士と見事な白砂青松の景観を今もたたえる三保の松原を舞台とした『羽衣伝説』。この物語にもとづいた能のシテは、いわずと知れた、まさにこの世のものとは思われぬほどの美しい「天女」
 
はたして、そんな「偽りなき」天上界から舞い降りた「天女」の装束を、現世における美女集団の生徒たちは、どんなふうにコーディネイトしていったのでしょうか。(笑)
 
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まずは、もっとも肝心な表情をつかさどる「面」の選択から入りました。
なんと、多数決で選ばれたものは、十もある候補の中から最も古く江戸時代の貴重な「面」であったとは驚きです。また、選択からもれたものの中には、目鼻口が顔の中心に寄らず間延びしたように配置された年配女性の「面」も含まれており、「きみたちはものを見る目がある」としきりに褒められていました。
 
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続いて、大切な「羽衣」は薄く透けた藤色の上品なものが選ばれました。
 
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また、ブラウスに相当する「箔」には、涙をイメージさせる「芝露」の柄が・・・
 
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下半分しか目に触れない「腰巻」は、若い女性には必須の「色」である「紅(いろ)」が入ったものがきちんと選ばれていました。
 
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その他、「かずら帯」から「扇」まですべてが決まり、いよいよ着付け段階の実演へ。
 
そして最後に、 「天女」の象徴である「天冠」をかざしたところで、なんと即興で『羽衣』の一節を披露してくださるとのこと。
自分たちの手でコーディネイトしたところの「天女」が、その「羽衣」を身にまといつつうれしそうに舞うその姿を、生徒たちは間近に見入る幸せにしばしひたることができました。
 
★  『羽衣』  シテ 山井 綱雄   地謡 高橋 忍  ★

H221109 能楽:羽衣より

 
舞い終えて、 その「面」をとり、「天女」から「イケメン」の素顔に戻られた山井先生より・・・
 
「今日、次第に装束が着付けられていくそのプロセスにおいて、あれが『きれい!』 これが『かわいい!』と、みなさんが感じたままを素直に口にしていましたね。そうした感覚、感性というものはとても大切だと思います。それこそが『日本の美』、世界に誇るべき『伝統の美』という日本文化に通じていく感覚なのだと思います。」

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