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女子部中学2年特別授業 「働くということ~人はなぜ働くのか」.

投稿日2010/5/7

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例年女子部中学2年生を対象に行われている
特別授業「働くということ」講演会
 14:00~15:10  小講堂

今年の第一回の講師は・・・
 
  岩下 正 先生
    株式会社 ローン・スター・ジャパン・アクイジッションズ会長
    経済同友会

 
この日のために先生ご自身がきめ細やかなレジュメを作成し、事前に生徒に配布なさるなど、その語り口も含め、たいへん実直なお人柄が随所にうかがわれる講演でした。
生徒たちもポイントをしっかりメモしながら熱心に耳を傾けていました。
 
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1.なぜ働くのか
  (最初に「働く」ことへの意識について聴取)
    将来仕事をもって働きたい・・・・・1/3
    働くつもりはない・・・・・・・・・・・・・・  0
    今のところどちらともいえない・・・2/3
 果たして「働く」のは、お金のため、生活のためだけなのでしょうか。40年前の自分をふりかえってみると、やはり優先したのは、その仕事が自分に向いているか、やりがいのもてるものか、そしてその仕事を通じて社会に役立つものであるのか、そうした観点から選んだように思います。
 要は「自己実現」こそが「働く」ことの最大の目的といえそうです。一見この考え方は自己中心的な感じがするかもしれませんが、それで一向に構わないのです。なぜならどんな仕事であっても必ずや世の中の役に立っているからなのです。
 
2.グローバリゼーションの時代
 いまや外国の会社が日本国内に入ってきたり、また逆に外国へ進出している企業もたくさん見られます。このように経済には国境がありません。つまり仕事を通じて私たちは世界とつながっているのです。
 ただ、1968年以降世界第2位という不動の地位にあった日本の経済も、2010年にはおそらく中国にその座を明け渡すことになりそうです。
 とはいえ、67億とも68億ともいわれる世界の人口のうち、なんとその4分の1は貧困層であることもまた忘れてはなりません。つまり、今の日本の生活状況が「あたりまえ」と考えてはならないのです。
 
3.何をして働くか
 自分の中学時代をふりかえってみるに、正直なところ、将来の仕事についてはっきりとした見通しを立てていたとはいえません。当時はバスケットボールに夢中で毎日の部活動に取り組むことで精一杯でした。それでも、高校、大学と進むにつれ徐々に現実的に考えるようになったのでした。
 大切なのは、なにより高い目標や夢をもつことです。もちろんその「夢」は簡単に手の届くものではないでしょう。たとえ「現実」は厳しくとも、一歩でも「夢」に近づく努力を惜しまず決してあきらめないことです。
 
4.女性が働くこと
 現在国内では、25歳から54歳の女性のうち67%(2007年)が仕事に就いています。この30年間その割合は上昇傾向にありますが、世界に目を向けてみると80%をこえる北欧諸国などと比べるとまだまだです。
 しかし、大学への進学率では日本は逆にフィンランド、カナダについで世界第3位を誇っています。せっかく身につけた高い学力を社会貢献に役立ててほしいと思います。
 
5.働くため、よき社会人となるために
 まず、今は目の前の勉強をしっかりおこなって基礎的な学力や教養を身につけることです。さらにそうした能力以上に大事となるのが「人柄」や「人格」を磨くことだと思います。「勉強」はやろうと思えば一人でもできますが、「仕事」は決して一人ではできないものです。ゆえに人間関係を円滑にするためにも人としての品格を高める努力が不可欠となるのです。
 くわえて、こうしたグローバルな時代にあって諸外国の方々と意思の疎通をきちんとはかるために最低でも英語力は身につけたいものです。さらに外国語を学ぶためには、身近な母国語をまず使いこなし、日本人のことや日本のことをよく知ることを忘れてはなりません。
 
 
・・・最後に〈質疑応答〉の時間が設けられました。
  次から次へと手を挙げる生徒たち。
  そんな積極的な態度に先生もしきりに目を細めていらっしゃいました。
 
imgp2697.JPG  ↓  〈質疑応答〉の様子は次ページへ
 
 
 

 
Q 大学を出ている必要はありますか? 
・・・学ぶことが多くなれば、ものの見方や考え方が深まることとなり、準備期間として大学は有効なものといえましょう。ただし、仕事によっては早めにスタートを切り、技を身につけた方がよいものもあります。ゆえに大学は絶対ではありません。
 
 
Q 部活から勉強へシフトチェンジしたきっかけは? 
・・・やはり「受験」でしょうか。さすがに「受験」という関門は生半可な気持ちでは越えられませんから、それまでの生活を改め、将来のことを考えるきっかけとなったことは確かです。
 
 
Q 仕事でつまづいたとき、どのように乗り越えましたか?

・・・まずその失敗を引きずらないことです。その上で、きちんと反省をし同じ失敗をしないように気持ちを切り替えることが大切だと思います。
 
 
Q 大人になってふりかえるとき、中学時代に体験しておいた方がいいことは?
・・・人と理解しあうためのコミュニケーション能力を高めるために、友人をたくさんつくり、それがたとえ苦手な人であってもコミュニケーションをとる努力を惜しまないことでしょう。
 
 
Q 会社のトップとしてたいへんだったことは?
・・・特に外国の人との交渉の際、なかなか意見をまとめ上げられなかったことがありました。また、かつての総理大臣の秘書をしていた時代には夜も明けやらぬ3時、4時から仕事をするという辛い経験もしましたが、その苦労があったおかげで今の自分があるのだと思えるようになりました。
 
 
Q 先生にとって「仕事」は「生きがい」ですか?
・・・あまりにストレートに聞かれると・・・・・・(苦笑)
  やはり、「生きがい」の一つであることはまちがいありません。
 
 
Q 自分にあった仕事を見つけるにはどうすればいいですか?
・・・それは自分自身で見つけるしかないかな!(笑)
  好きなこと、得意なことをあくまで自分自身で考えて模索していくうちに徐々に展望が開けてくるものなのではないでしょうか。決して焦る必要はありません。
 
 
Q 才能ってなんでしょうか?
・・・意外に自分の才能というものは自分ではわからないものです。やはり自分の好きなことを続けていくことが才能の発掘や開花につながっていくものだと思います。
 
 
Q 仕事を通して得たものは?
・・・まずは「お金」でしょう!(笑)
  そのほか、「友達」や自分自身の「才能」への気付き、さらには自分が得意なことや逆に不得意なことも仕事を通じてわかってきました。

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