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中学3年 「今、私の思うこと」 全体発表会.

投稿日2010/2/26

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6時間目、小講堂にて中学3年生男女合同による「今、私の思うこと」全体発表会を行いました。
 
その内容のほとんどが「自他の(人間)関係」や「いのち」に関わるものであったのは、単なる偶然ではないように思われます。
15歳として、さらに中学最高学年として、いつの時代にあってもこれらのテーマは生活上最大の関心事であるにちがいありません。
そのむかし、「キミ」たちの「おとうさん」も「おかあさん」も「キミ」と同じ悩みを共有していたのですから・・・。
 
さて、男子5名、女子3名、計8名のクラス代表がそれぞれの「思い」を発表しましたが、この企画が求めるところの、あくまで「私の」言葉で、聴いてくれる「貴方」の立場を尊重しつつその心に届けようと誠意をもって発表に臨んだかという観点にたってふりかえってみると、少々首を傾げたくなるような発表が幅をきかせた会となってしまっていたのがかえすがえすも残念至極でありました。
ただ、そういう状況下にあっても、仲間の声をなんとか受け止めようとする「貴方」たち、つまり聴衆のまじめな態度によって、会の秩序は最後まで保たれたのがなによりの救いでありました。
 
中学におけるこの「今、私の思うこと」という企画(2年男子の「私の夢」を含む)は、全体会のみならずクラスでの分科会もふくめ、「私」から「貴方」への一方通行的な伝達の場ではなく、あくまで「私」と「貴方」との目には見えない大切な心と心の「対話」の機会であるという原点をあらためて見直さなければならないように思われます。
 
 ↓ それぞれの発表内容については、次ページをご覧ください  

 
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1. 男子3組 H.I   転売ヤーへの対策
…特定の商品を買い占めては、オークションなどを利用して高値で転売していく通称「転売ヤー」。その実態を、自分にとってのかけがえのない「仮面ライダー」関連の品を例にとりながら鋭く暴く。その牛耳られたネット社会の市場における悪循環にメスを入れるには、あくまで彼ら「転売ヤー」から購入しないという強い意志が必要だと訴える。そのためにも、他人より自分自身がしゃんとすることがなにより大切と自省の態度も忘れなかった。 
 
 
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2. 女子1組 S.H  あしあと
…2年前の祖父の死という辛い体験を通して、人の死は決して消滅ではなく、永遠性を有していることをしずかに語りかける。ちょうどそれはろうそくの灯火のように残された家族の心のうちに今もなお点ってやまない。そんな心に宿る永遠性こそ、その人が生きていた証しつまり「あしあと」。その「あしあと」にも目に見えるものと見えぬそれとがある。他者がそれによって支えられ救われたと感じるような「あしあと」を残していきたいとの決意は胸を打つ。 
 
  
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3. 男子1組 R.H  環境
…「地球温暖化」のような「環境」問題ではなく、もっと身近な「自分の身の置きどころ」といった「環境」について。なにごとも基本的にマイナス思考でとらえてしまうネガティブ人間であることを自白。ある人との出会いが考え方を変化させる。世の中のことは、その9割が苦しみに満ちてはいるが、そのおかげで残りの1割の喜びがかけがえのないものに感じられるのだと。要は周りの環境のせいにあらず、自分自身の心の持ちようなりと悟りを得た。
 
 
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4. 男子4組 H.Y  日常に潜む苦しみ
…日常のささいな、いや最大の苦しみ・・・それは、「にきび」。おでこならまだいい、ほっぺやあごに至ってはいつもかきむしってしまいたい衝動と闘っているとユーモラスに語る。そんなモン放っておけとのアドバイスは効き目なしとしながらも、食生活を見直そうと間食の牛丼をひかえるようにしたとは涙ぐましい(?)あの「ナルシス」を彷彿とさせる彼も、最後には「他人に優しく、自分に厳しく」をモットーに高校生活を頑張ると宣言。
 
  
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5. 女子2組 N.K  幸せの築き方
…幼い頃、もっぱら国旗が描かれた絵本を眺めるのが好きだった彼女。なかでも太陽と鳥と海を描いたキリバス共和国のそれに魅せられていたとはなんという偶然だろう。その後、大統領に書簡を送ったり、JICAのエッセーコンテストで自らの夢を語ったりと将来の方向性を見定めていくことに。国がちがっても命の重さは同じであることを世界中の子ども達に伝えていきたい、そんな純粋な愛に満ちた一滴がやがては世界の大河となりますように。
 
  
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6. 男子2組 H.K  愛がなければ、見えない
…6人家族の彼にとっていまもっとも悩みの種は、刻々と物忘れが激しくなっている「じいちゃん」の存在。酒に酔って倒れたじいちゃんの身勝手な一言に憤る彼。しかし、そんな「じいちゃん」であっても決して見捨てることのない人がいる。その人は「おばあちゃん」。心が折れて見えなくなってしまった自分自身を冷静に省みながら、「おばあちゃん」の中に見出したかけがえのない「愛」の尊さに心震わせる。思わず熱いものがこみあげてくる。
 
  
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7. 女子3組 K.I   夢の世界へようこそ
…さまざまな別れを繰り返すうちに、「相手」がいなくなってもしばらくして平気でいる「わたし」があることを知って悲しかった。世の中は無神経、人生は死ぬまでの暇つぶし。そんな虚無主義から、あるテレビ番組がきっかけとなって創造的な生き方に今一度目を見開いていく心の軌跡を包み隠さず披瀝する。人間である限り、少しでも目に見える形で自分の夢や希望を追い求めていきたいとの本能的な欲求が彼女を救い上げることとなった。 
 
  
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8. 男子5組 T.K  脳機能学からみた関係論
…教育が不可欠なモラトリアムの時期にあるものの代表として、自我の存在と形成について、心理学的見地から脳機能の実際を絡めて持論を展開。あくまで自我は他者との関係性の中でつくられるものとし、言語による記憶が記憶自身の選別という過程を経て自他の関係性を成立させていくと詳説。さらに事象を個別的にとらえる欠陥を「空間」として俯瞰することにより矯正し、差別とは異なる正しい自他の比較のあり方を教示する。わが脳も沸騰す。

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