例年、中学生全員が応募している 《伊藤園 お~いお茶 新俳句大賞》 。
このたび第26回大会において、個人の各賞に加えて「優秀学校賞」を受賞するに至りました。
ここでは、すでに市販されているペットボトルからいくつかの作品に所感を添えてご紹介したいと思います。
それぞれの少年の、さまざまな「心の風景」が、凝縮された言葉によって、わたくしたちの目の前につぎつぎと広がってくるようです。
どうかじっくりと、ご鑑賞ください。
第二十六回 伊藤園 新俳句大賞
優秀学校賞・國學院大學久我山中学校
* 新幹線駅弁読書雪景色 (中1・T君)
…すすむ高速化の時代にあっても、こうした「鈍行」列車の旅を楽しむ君に「お~いお茶」を差し入れたい。
* トナカイが忘れていった贈りもの (中1・H君)
…忘れ物をしたのはサンタではなく「トナカイ」君。彼は、この「物語」の奥行きと面白さも贈り届けたらしい。
* 冬ラグビー手がかじかんでノックオン (中1・N君)
…苦い思い出は寒さの記憶とともに。今は忍の一字だ。歓喜のトライに、熱い血潮が全身を包みこむその日まで。
* 楕円球上がった先の入道雲 (中1・M君)
…突き抜けるような爽快さを運んできてくれた一句。そんな君となら一緒に鍛える真夏の炎天下も悪くない。
* 晴天の光を返す雪の坂 (中3・T君)
…世の中には案外、厄介ものや避けたいもののなかに救いや癒しのもとがある。「雪の坂」もまた然り。
* 霜柱素通りできず踏んでみる (中3・F君)
…こんな理由ならば、特別に「遅刻」もゆるしてあげましょうかねえ。 いかがでしょうか、校長先生?(笑)
(※ 所属学年は応募した昨年度)