本日から3日間、男子部中学3年生が柔剣道の〈寒稽古〉にいそしんでいます。
あたかも、このときを待っていたかのようなこの冬一番の冷え込みに、通学路も人工芝のグランドも真っ白に霜が下りて、この行事の名に相応しい厳しさを添えていました。
ところで、そもそも「稽古」とはいかなる意味をもっているのでしょうか?
「稽」の字は、元来「かんがえる」ことを意味する漢字です。
つまり「稽古」とは、「昔のことをかんがえる」ことであり、「古書を読んで昔の物事を参考にし、物の道理を学ぶこと」なのです。
それゆえ、誤解してならないのは、「寒稽古」は決して「早朝練習」ではないということです。
その形、礼儀、あいさつ…柔道であれ剣道であれ、それぞれの「技」の習得や向上といった部分は二義的であり、あくまで古くから伝わる不変の「精神(こころ)」を我がものとすべく修練する場であることを肝に銘じなければなりません。
となれば、温い寝床からやおら身体を起こし、冷たい水で顔を洗い、いまだ明けやらぬうちに家を出る、その一連の行動すべてをお母さんをはじめとする家族の力をあえて借りずにおこなうことから「稽古」は始まっているはずなのですが…。
… みなさん、「稽古」をきちんとしていますか?
(写真提供:学年主任A先生)