同じ山は山でも「久我山」という山ではありませんが・・・。
この連休、甲信越の境をなす「八ヶ岳」を高校生らと歩いた際に、見つけることができました。
それは、2000mを越えたあたりの尾根の両端にあくまで控えめに花道を演出していました。
その名は、「ゴゼンタチバナ」。
初秋を告げる小さな赤い実が、いまだ緑濃い尾根上をみごとにいろどっていました。
山頂では、見渡す限りの雲海と、その上に頭を出した富士山をはじめとする高嶺のシルエットが織り成す景観に、感嘆の声・・・。
今日の凱歌に足取り軽く、無事ふもとまでたどり着けば、そんな彼らを今度は「コスモス」の群れが迎え入れてくれていました。
さて、いまだ残暑抜けきらぬ東京の街に、本格的な秋の訪れはいつのことやら。
ここは、古人に倣って耳をすましてみましょうか。
秋きぬと目にはさやかに見えねども
風の音にぞおどろかれぬる 『古今・秋』