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~ 地上の道 学問の道 ~ @高校3年特別講演 赤井益久先生(國學院大學学長).

投稿日2015/4/27


来春には、高校を卒業し新たな世界へ羽ばたくことになる最高学年の高校3年生を対象に、「未来を考えるヒント」ひいては「生きるヒント」を得てもらおうと特別講演会が催されました。
 
このたびの講師は、知の最前線、アカデミズムの領域から、國學院大學学長赤井益久先生
  
これまで、付属校ながら現役の学長が直接足を運んでお話をする機会はありませんでした。
 
中国の古典文学(主に唐代の詩文)がご専門の先生からは、単に國學院大學だけに偏ることなく、大学が、そして今世の中が、求めてやまない人間力とはいかなるものなのか、次代を担う若い諸君に、冷静にして熱い「エール」が送られました。
 
 
◆ スペシャリストか、ジェネラリストか
今時代は、先行き不透明ゆえに幅広く教養をもち、的確な判断と揺るがぬ意志をもったジェネラリストが求められています。もちろん、専門に長けていることにこしたことはありませんから、ジェネラリストにしてスペシャリストであることが理想といえましょう。
 
◆ 明き 浄き 直き 誠のこころ
植物の多様性を秘めた鎮守の森の存在や、地元民が奉仕する場であるお祭りなどに、この国が古来より大切に守りつづけてきた精神性をみることができます。それは、「明き、浄き、直き、誠のこころ」であり、神道の精神そのものといえましょう。
 
◆ 寛容性と謙虚さ
グローバリズムが進む今こそ大切にしなければならないのは、多様な考え方をもつ他者の存在をも認める寛容さと謙虚さです。また、國學院大學はその建学の精神として、邪悪を斥け良きものを求める徳性を涵養することを柱の一つとしてきました。寛容性と謙虚さは人間社会のなかでもっとも大切な徳性といえましょう。
 
◆ リーダーの資質
まずは、全体を俯瞰する力、そして未来を予見する力をもっていることが求められるでしょう。そしてさらに、リーダーは孤独ですが決して孤立してはなりません。「栴檀は双葉より芳し」の言葉通り、リーダーもまた次第に育まれていくものにほかなりません。
 
    
 
     僕の前に道はない
     僕の後ろに道は出来る
     ああ、自然よ
     父よ
     僕を一人立ちさせた広大な父よ
     僕から目を離さないで守る事をせよ
     常に父の気魄を僕に充たせよ
     この遠い道程のため
     この遠い道程のため
           
                  高村光太郎 『道程』 より
 
 
 
     希望とは本来あるとも言えないし、ないとも言えない。

     これはちょうど地上の道のようなもの、
     実は地上に本来道はないが、
     歩く人が多くなると、道ができるのだ。 ~
 
                  魯迅 『故郷』  藤井省三 訳  より
 
 
           ~ 地上の道 学問の道 ~   上越国境谷川連峰にて

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