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キリバス共和国の大統領が来校されました!.

投稿日2009/5/19

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太平洋の赤道直下、日本の国土の10倍の海域を有する国、キリバス共和国
近々北海道にて開催される太平洋・島サミットへ参加するために来日された
アノテ・トン大統領ご一行が、今日の午前中、本校を訪問されました。
 
とても、気さくなお方で、今か今かと待ちわびた生徒たちが階上から歓声をあげれば、ふり返って手を振ってお応えになっていらっしゃいました。
 
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その後、第一体育館に集まった中学2・3年生に大統領から直々にレクチャーが行われました。
 
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◆あたたかいwelcomeに感謝します!
みなさんのような生き生きとした中学生に歓迎していただき感謝しています。
私も、みなさんと同じように中学生の時代がありました。
そして、今は一国のリーダーとして仕事をしています。
その間、あっという間に過ぎたように感じます。
そんな私は、誰もやったことのないことにチャレンジしたいと思っています。
 
◆神が創り上げた島国、《キリバス共和国》
キリバスはとても小さな国です。
でも、海域としてみると日本の10倍の広さをもっています。
しかし、平均の海抜はせいぜい2メートルほど。
もっとも、背の高い椰子の木などがあってそうは見えませんが。
そんな国土が、あと20~30年後には水没するという危機に瀕しています。
受け入れがたいことですが、現実のものとなるでしょう。
国民にその状況を語ってもなかなか彼らは信じてはくれません。
なぜなら、キリバスは「神様が創り上げてくださった」ものだから・・・。
 
◆子孫のためにも
深刻な地球温暖化もそれにともなう海面上昇も
みなさんにとっては、目の前にしている現実ではないでしょう。
でも、1ミリずつでも確実に進行していることを理解していただきたいのです。
わたくしにも、多くの子が、孫が、います。
彼らの未来のためにも、できることからチャレンジしていきたいのです。
 
◆知恵と力と勇気をもって
キリバスの日常は、椰子の実を食べ飲み、魚を捕って暮らすといった素朴なものでした。
しかし、全世界で進んだ工業発展の副産物として温暖化等の問題が引き起こされたのです。
大統領となって、国連その他の国際機関にはたらきかけても
なかなか小さな国の声に耳を傾けてはもらえません。
どうか、世界中のみんなで、決してその場しのぎではなく、
知恵と力と勇気をもってこの難題を乗り越えていきたいものです。
 
◆おぼれそうになっている家族をどうしますか?
移民措置は、国を捨てることにほかなりません。
できることなら避けたいことです。
したがって、この問題解決には、同情だけでなく、国際的視野をもって
政治の力が必要なのですが、加えてもうひとつ、
若い世代の人たちの「情熱」が不可欠なのです。
いま、目の前でおぼれそうになっている家族がいたら、
みなさんはどうしますか?
みなさんと同じ世代のキリバスの若者たち、
そして全世界の同世代たちとが互いに知恵をしぼって
みなでチャレンジしてほしいと思っています。
 
みなさんが、5年後10年後にこうした問題に直面することになったとき、
今日のわたくしの話が少しでもお役に立てたなら幸いです。
ありがとう。
 
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つづいて会場では、 「Earth Literacy Program」 代表の
京都造形芸術大学教授である
竹村真一先生からもスクリーンを使ってレクチャーが披露されました。
 
 →「Earth Literacy Program」のコンセプトとその取り組みについての
   詳細は、公式サイトをご覧ください。
 
先生曰く、
 「危機は、私達にもある。
   責任は、私達にもある。
    解決もまた、私達の手の中にある。」 
と。
 
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その後、大統領一行は、環境にやさしい設計となっている学習センター内を視察なさったのち、
女子部高校3年生の授業にお邪魔入り。
 
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他クラスの生徒らも廊下に鈴なりとなる歓待ムードのなか、
校長先生から記念品のプレゼントが贈られました。
その中身は、 「お箸」「扇子」 。
 
うれしそうに受け取られた大統領からは、
「ありがとうございます。
 キリバスにも日本の扇子に似た団扇のようなものはありますが・・・。
 今直面している難題に立ち向かうとき、
 冷静さを取り戻すべくクールダウンするために
 使わせていただきます!」
と、実にウィットに富んだコメントが・・・。
生徒たちから、さかんに拍手が沸き起こりました。
 
 
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わずか、2時間にも満たない訪問ではありましたが、
大統領一行は、とかく他人事にとらえてしまいがちなわたしたちに
大きな宿題を与えてくださいました。
正門まで、お見送りをした中学生らが手にした小旗には、
青い綺麗な海に浮かぶ黄金の島のようにも見える太陽と
勇気の象徴としての鳥がしっかりと描かれています。
 
大地は、父なるものとも母なるものともいわれます。
いずれにしても、私たちを
生み育ててくれる大切なふるさとであることには間違いありません。
そんなふるさとを今失いつつある洋上の国があることに
あらためてわたしたちは目を向けなければなりません。
そして、大切なのは、
まず、自分の身近なことから始めてみることなのです。
大統領がそのレクチャーのなかで、
何度も何度も繰り返し口になさった単語があります。
 
それは・・・ CHALLENGE !
 
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