15年ぶりに還ってきた準決勝の舞台は、容赦なく照りつける炎天のもと、多くの在校生や卒業生、さらにそのご家族にくわえ、将来を夢見る少年野球の球児たちもスタンドを埋め尽くし、アツイ闘いが繰り広げられました。
試合は、初回早々にタイムリーから2点を先制し、またしても猛打炸裂かと思われました。しかし、相手投手を完全に攻略するまでにはいたらず、逆に2ランホームランを浴びて試合は序盤で振り出しに。
互いに追加点が欲しい中盤戦、自らの失策や相手チームの手堅いバント攻勢の前に失点を重ね、反撃の好機も得点にはなかなかつながりません。
そして、終盤には駄目押しの3ランを喫し、押し出しで二桁の10点目を献上するにいたり、最後の攻撃の機会もかなわず規定により8回コールドにて試合終了のサイレンが神宮の杜に鳴り響きました。
スタンドには…昨年、日米通算2000本安打を達成した井口資仁選手(千葉ロッテマリーンズ)が高校2年時に甲子園出場を果たした際、アルプススタンドにて応援した思い出の写真を手に、23年ぶりの悲願達成を期して当時の仲間と久しぶりの再会を果たした卒業生たちがいました。
また、あと一歩甲子園に届かず悔しい思いをこの神宮で噛み締めたことのある大先輩からは、試合後に在校生らに向けてありがたい激励の言葉が寄せられました。
「…負けた時こそ、シッカリしないと! 人生なんて、負けて這い上がってナンボなんだから!」
なにはともあれ、3年生たちの「夏」はこれで一区切り。
真っ赤に腫らした目もとから笑みを浮かべつつ…
「…大学でも頑張ります!」
ユニフォームから制服に着替えて球場から出てきたある3年生部員のひとことが印象的でした。
猛暑のなか、多くの方々にご声援を賜りまして
誠にありがとうございました
國學院大學久我山高等学校
野球部
※ 以下、次ページに写真を少々掲載しました。
頼れる主砲の打席では応援のボルテージもひときわ高く…
先制して追いつかれ…
吹奏楽部も暑さに負けず…
「一球入魂」の千羽鶴もスタンドからエールをおくります。
ピンチ到来、伝令とともにマウンドにかけよる内野陣。
6回裏、この一球から試合が動き出しました。
「K」マークのキャップ帽で埋まる3塁側スタンド
保護者もお揃いのシャツで行方を見守ります。
スタンドの選手も気持ちはひとつ
ゲームセット、8回コールド。