大寒間近の本日から、
伝統行事の一つ、「寒稽古」が始まりました。
まずは、先陣を切って、中学三年生の部。
武道が正課となっている本校では、
中学一年時には柔道を、二年に上がると剣道を体験します。
そして、三年からそのいずれかを選択して、
有段者を目指すという流れになっています。
その修養の過程で、とても大切な行事が、
敢えて一年のうちでもっとも寒い時期に行う
この「寒稽古」なのです。
とはいえ、雨上がりの今日は実に暖かく、
例年なら、吐く息は白く、
道着からは次第に湯気が上がるところですが、
そうした身を切るような寒さは
明日以降に持ち越しとなりました。
ところで、このわずかな期間に行われる
稽古で、求められるものはなんなのでしょう。
今朝、そのひとつの答えを
道場の前の廊下に見ることができました。
そもそも「稽古」とは・・・
「する」ものではなく「(身に)つける」べきもの。
昔から伝わる学問・技術・芸能・運動などを忠実に学び習うことにより
その精神性を自身の中に刻みつけていく場でもあるといえしょう。
したがって「寒稽古」は、技の上達以前に
ともに組み合う仲間への、
早朝見送ってくれた家族への、
「感謝」の気持ちを忘れてはなりません。
「寒稽古」は単なる「早朝練習」ではないのです。