また、この季節がやってきました。
夏至(21日)の頃から咲き始め、入道雲わく夏本番ともに姿を消していく。
身を捩るようにして、ありったけの花をまといつつ天に向かってのびゆくその花の名は、
捩花(ネジバナ)
その別名が「捩摺」(もぢずり)ときけば、合点のいく御仁も多いはず。
みちのくのしのぶもぢずりたれゆゑに
みだれそめにしわれならなくに
『小倉百人一首』
ところで、
どこに咲いているかって?
みなさんが日々せわしく行き来する本館前の芝の中・・・。
折しも今日、高校3年生は終日大切な《模擬試験》に挑みました。
誰彼ともなく表情にゆとりがなくなってくるころかもしれません。
そんな時だからこそ・・・
すこし歩みを止めて、姿勢を低く「身を捩る」ようにして見てみましょう。
そこには無数の「捩花」の群れが思いがけず別世界を演出していますよ。
その途上、いろいろあっても、結果としてまっすぐのびていくことの尊さを教えてくれています。