女子部発足当時から連綿としてつづく伝統の『特別講座』。
女性として、ひいては人として、その品性の涵養を目指し、
日本文化の一端にふれる機会を設けてきました。
今年度も、まずは中学3年生を対象とした
「茶道」の講座から始まりました。
本日は、その一回目。
裏千家の師範、内山先生にお越しいただき
「茶道の世界」についてお話をうかがいました。
●どんなに「えらい」人であっても、唯我独尊はいけません。
人は、だれしも仲良く協力して生きていかねばならないのです。
●みなさんには、たとえば外国に行った際に、ひとつでもいいから
日本の伝統文化を語れる人であってほしいと思います。
●他人に育ててもらうのではなく、あくまで自分の可能性を
自ら見つけ、自ら育むよう努めねばなりません。
●季節感を大切にする生活態度は同時に、
生きとし生けるものすべての命を大事にすることにつながります。
その後、実際に「お辞儀」の仕方についてご教授いただきました。
立礼、座礼の別なく、その所作は「真」・「草」・「行」の三種。
頭の下げ方、上体の動き、その角度もそれぞれ異なりますが、
いずれも形だけではなく、心をこめて行わうよう導かれました。
また、「茶道」の求める境地について
「和 敬 清 寂」にふれ、
「和」…お互い和やかに過ごすことを求め
「敬」…相手を敬いながら自分をも卑下することなく
「清」…邪念を捨て心の美しさを大切にしつつ
「寂」…花のないときにこそ自らを育むべし
こうした高い理想に少しでも近づくために
来週からは各クラスごとに
季節のお菓子などいただきながら(笑)
実際にお点前の稽古を積んでいくことになります。
会場となった錬成館の周縁には
今ちょうど、星が地上に降りたかのように
その端正な形をした
「花韮(ハナニラ)」がたくさん咲いていました。