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「友情」の花に思う.

投稿日2020/6/10

 
 
 僕の後ろを歩かないでくれ。僕は導かないかもしれない。
 僕の前を歩かないでくれ。僕はついていかないかもしれない。
 ただ僕と一緒に歩いて、友達でいてほしい。
 
 Don’t walk behind me; I may not lead.
 Don’t walk in front of me; I may not follow.
 Just walk beside me and be my friend.
 
          アルベール・カミュ
 
 
 すでに臨時休校中に入ってから迎えた、今年の「3.11」
 その際に、ご紹介した名著『ペスト』の作者、カミュが、「友情」ということについて、たいへん示唆に富んだ言葉を残しています。
 
 折しも「入梅」を迎えた今日、今はただ、自教室と正門とを行き来するしかない限られた行動を強いられる中で、生徒諸君もおそらく足を運ぶことのない文科会館前の植え込みにて、人知れず記念樹の「山法師」が今年も独特の花をたくさんつけていました。
 
 その花言葉は「友情」。
 一見花びらのように見える「総苞」が、あたかも四方を明るく照らしているように見えることから「四照花」とも。
 
 「一隅を照らす」とは、かの伝教大師最澄の言葉とされていますが、こうした常ならざる事態にあって、私たちは、世の中の四隅に追いやられているかもしれないマイノリティにも光を照射して目を向け耳を傾けるようにしたいものです。
 
 学校生活もまた同じ。
 分散登校であっても、今この時を「ただ」「一緒に歩いて」くれる「友達」が「いて」くれる学校であればと願うばかりです。
 
 ちなみにこの山法師。
 数年前に見舞われた記録的な大雪に、たまらず幹のなかほどから折れてしまいました。
 しかし、その後再生を果たし、今またあらたに花をつけるまでに。
 このたくましさ、したたかさもまた見習いたいところです。

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