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「吾唯知足」@3学期始業に寄せて.

投稿日2020/1/8


 
 本日から3学期がスタート。 
 
  「この年末年始は、全国大会に出場した各部の活躍やその会場にかけつけて応援してくれた多くの在校生や卒業生たちの姿からたくさんのエネルギーと活力を得ました。加えて、冬期講習などで各自の目標に向けて勉学に励む姿からもまた…。
」
 「今年の干支は『庚子』。それは『新しい時代への変革と、新たな自分への変化に向けてその態勢を整えていく』に適した年であるようです。」
           (学校長 講話 より)
 
 「それぞれの全国大会にて懸命なたたかいを見せてくれた各クラブのみなさんの存在は、私たち在校生にとっての『誇り』です。」 
           (高校生徒会長 挨拶 より)
 
 
 始業にあたり、この休暇中に行なわれた4つの全国大会でのそれぞれのクラブの奮闘ぶりを讃美する声と、そんな選手たちに熱い声援をおくりつづけた者たちへの感謝の念とに包まれた新学期初日となりました。
 
 とはいえ、当事者である部員たち、とりわけ3年生にとってはそうしたいかなる讃美も、いまだ渦巻く悔恨と無念さをそう簡単に打ち消してくれるものではなかろうと思われます。
 それだけ、かれらは誰よりも高い意識と目標をもって臨んだ晴れ舞台であったに相違ないからです。
 
 
 
 そんなたたかいの後、筆者は新春を迎えたばかりの古都を訪ね、久方ぶりに北山の龍安寺に詣で、かの石庭を前にしばし静かな時を過ごす機会を得ました。
 その傍では、正月飾りを纏った蹲(つくばい)が、折からの霧雨を集めて鎮まっていました。
 
 この蹲に刻まれた四つの文字こそ「吾唯知足」(われ、ただたるをしる)。
 
 実際に石庭に配置された大小さまざまな石は全部で十五個あるとのこと。しかし、その全てを一処から見渡すことはかないません。
 にもかかわらず、できることなら全ての石を見届けたいものと心が騒ぎ出します。そんな欲にかられた俗人への警鐘ともいうべきこの四文字。
 
 今自分に与えられた場と時をかけがえのない有難きものと感謝せよ、それすなわち「足るを知る」ことなり、と戒めているように…。
 
 「優勝」の二字を求めつつも、その道半ばで夢破れたかれらに、今あらためて、この四文字とその蹲の清水をもって感謝の気持ちをあらわしたいと思います。
 

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