閉じる
この記事は1年以上前の記事のため、内容が古い可能性があります。

Where there is a will , there is a way. @女子部高校1年特別授業〈続・働くということ〉.

投稿日2019/6/3


 
内部進学生は中学2年生のときに、特別授業「働くということ」のシリーズ第一弾として、外部講師をお招きして自分の「進路」を、ひいては「生き方」を考える機会をもちました。
    
あれから2年。本日は、自分の将来について、より現実的に模索していく時期に入った高校1年生を対象に、「続・働くということ」と題して川名浩一先生日揮株式会社 副会長)にお越しいただきご講話を賜りました。
 
なお、講師の川名先生は、昨年12月に行われた「働くということ フォーラム」にもご参加くださっています。
 
 
   女子部 高校1年 特別授業「働くということ」
  「続・働くということ 〜人は、なぜ働くの?」
 
   講師 川名 浩一 先生(日揮株式会社 副会長)
 

◼️ 意志あるところに道は開かれる
15年にわたる海外赴任生活を通じて、いろいろな経験をしてきました。とりわけ砂漠で満天の星空を眺めた時のことです。同じオリオン座でも、北半球と南半球では当然のごとく違って見えるのです。また、星ごとに奥行きは何百光年も異なるはずなのに、私たちはそれを横並びにあるように平面で捉えていることにあらためて驚きを禁じえませんでした。
そこから、いま自分が見ているものというのは、星に限らず色々な過去が混ざっているのだという事実に気づきます。そして、広大な宇宙から見れば、自分はなんと小さな存在なのか、それでいて多くの無数の星の中の一つの天体のように、私もまたどれだけ多くの人々に支えられて生かされていることかとあらためて実感するのです。
だからこそ、誰のものでもなく自分にとっての人生の物語を創ることが大切ではないでしょうか。そのためにも「意志」をしっかりともつことです。
 
◼️ 自分は何者で 何を成し遂げたいのか
かのスティーブ・ジョブズがかつてスタンフォード大学で講演した際に、自分の人生経験から3つのポイントを示しました。
  
① 点と点を繋げる
一つ一つが合わさって一つの星座が成り立つように、いま自分が面白いと思って取り組んでいることがいつか一つの線となって自分の人生に生かされてくるものなのです。 
② 愛と敗北
自分の興した会社をクビになりその座を追われるという憂き目にあっても、かえって責任ある立場からの解放というプラス思考をもって、新たな意欲が湧き逆境に負けない姿がそこにはありました。アランもまた「悲観は気分から 楽観は意志から」と言っています。
③ 死
彼はガンに冒されたことで、これまたかえって「今日が最後だったら何ができるか」と考えるようになったのです。
  
こうしたジョブズの残した言葉からも、やはり人間にとっての芯となるものは、やはり「志」なのではないかと思います。それは、とりもなおさず「自分は何者で何を成し遂げたいのか」と常に問いかけることにほかならないと思うのです。
 
◼️ 世の中を変えた人
面白い調査結果があります。日本で偉大な人物は誰かと尋ねると、聖徳太子から信長や家康、さらには龍馬や吉田茂など、その時代の権力者ばかりの名が連なり、しかも、女性が一人も出てきません。しかし、イギリスでは、一位のチャーチルに続き、ダイアナやエリザベス(女王)に加え、第2位にはテムズ川のトンネルをシールズ工法で作ったことでも名高い技術者のブルネルの名があります。
「ダーウィンは我々がどこからきたのかを教えてくれたが、ブルネルは我々が望むところを実現してくれた」とも讃えられているのです。
イギリスの人々にとって、偉大な人とは「権力を有すること」以上に「世の中を変えた人」であり、そこに性別は関係のないこともわかってきます。
 
◼️ コミュニケーションをはかること
海外にて色々な国々の人たちと仕事をした経験の中で、学んだことはコミュニケーションの大切さでした。危険と隣り合わせのプラントでの仕事において、安全を確保するために心がけたことは、決して上からの指示ではなく、挨拶をはじめとするコミュニケーションを図ることでした。そのやりとりは、なぜこの仕事を請け負っているのか、これはどれだけ大事な仕事であるかといった内容にまで及び、次第に自分自身の仕事に対する自負心を高めていくことに繋がっていったのです。
 
◼️ 私にとって「働くということ」とは
これまでの生活をふりかえれば、数多くの苦労が頭をよぎります。インドネシアでは人の心を動かすことの難しさを、イランでは責任の重みを、その他の国々でも、文化や生活習慣の違いからくる問題に直面したことも数知れず。
しかし、そんな苦労も毎日の小さな積み重ねを通じて、仲間との違いを理解するとともに、努力と議論の末に育んだ友情の末に得られた「達成感」こそが私にとっての「働くということ」かもしれません。
 
◼️ 「未来を予測する最善の方法はそれを発明することである」アラン・ケイ
皆さんには、既成概念にとらわれない自由な発想をもち、自分自身の頭で考え戦略を練り行動する力を発揮して欲しいと思います。そのためには、健康であることはもちろん、好奇心や想像力、勇気、実行力に加え、協調性も忍耐も必要となりましょう。
 


 
【質疑応答】

 
Q1 高校1年の段階でやっておいた方がよいことは?
A1 自分は柔道部の活動に熱中していました。また絵を描くことも好きでした。こうした生活を通じて、健康な身体を作ることや苦しいことに耐える力、さらに多くの友人との関係性も築けたと思います。
 
Q2 やらずに終って後悔していることは?
A2 やらずにいたからこそ出来たこともあると思っているので…反省のない人生かも知れませんね。(笑)
 
Q3 勇気を出すには?
A3 壮大で遠大な目標ではなく、自分のできる小さなことからやってみることだと思います。そうした小さな成功体験の積み重ねによって自信が培われていくはずです。
 
Q4 外国の方々のやる気を引き出すには?
A4 自分自身から壁を作らないこと。また偏見を持たないことです。「自分は日本人で相手は○○人」といった考えに陥ることなく、互いに一介の人間同士と尊重することが肝要です。
 
Q5 日本女性で尊敬できる人は?
A5 センスオブワンダーへの眼差しを持った海洋生物学者であるアメリカ人のレイチェル・カーソンは、自然の中のちょっとした変化にも心躍らせる人で魅力的な女性だと思いますが、日本人となると……(苦笑)
 
Q6 進路を決める時に必要なことは?
A6 他者や周りの評価ではなく、自分の将来を見据えて「こうなっていたいなあ」と夢を描いてみて、今自分にとって必要なことは何かを考えて実行して行くことではないでしょうか。
 

前の記事あつまれ!笑顔 @男子部中学1年自然体験教室〔第3日〕
次の記事PEMDAS @〈Mathematics in English〉